最近、町内の複数の方から景気はどうですかと聞かれますが、建設業から見ると非常にしんどいという話をしています。うちの今期は5月末までですが、公共工事は件数的には町内も多いですが、金額ベースでは土木が今期全体の31%、建築にあっては4%、会社全体での町内での工事は12%しかありません。合併後に町内では複数の建設業がなくなりましたが、民間投資がほとんどなく公共事業が中心の受注環境の中で競争の拡大と事業量の減少が大きな原因です。うちの受注状況の推移でもここ数年、毎年町内での受注は1割強ぐらいしかありません。これで地域内の災害や除雪の役割を担っていくのは既に無理かもしれませんが、厳しい中でも現状はなんとか継続はできています。土木と建築の比率も3:7と極端に差ができてしまいましたが、職員もこういう状況になると建築を増やしても土木は縮小することも考えていかなければいけなくなりそうなると災害や除雪対応もできなくなります。町内に限らず災害や除雪対応できるような最低限の平時の仕事量を確保しなければ継続もできません。
少ない中でも町内に仕事があれば町内の現場に重機や機械も置いておくことができいざという時にすぐに使用もできますが、遠方の現場ばかりでは初動もできないということになります。支部長という立場では支部管内、市内全域の災害や除雪などを考えないといけませんが、自分の地元がこういう状況では話になりません。
公共事業が国や県、市町の財政が厳しい中でも必要な各地域の防災・減災対策、社会基盤整備などの事業は市内の各地域で偏ることなく実施していただかないと困りますし、各地域で支部の会員さんがその担い手となっていますが、各地域で必要な建設業が継続できるような考え方でないとすぐに空白地域ができることになります。
昨年秋の災害による河川等の災害復旧工事も発注されましたが、小規模なものが多かったですが、受注した業者の多くが会員外です。何度となく発注者にもお願いはしていますが、普段から協力している業者とそれ以外が同じでは何もしなくていいのかということになりますので、そのあたりも考えていただきたいと思います。
担い手不足やその対策の働き方改革などは必要なことですが、安定した受注、経営状態を継続するための必要な仕事、公共事業の確保と入札制度が私たちには死活問題です。
安定した経営を継続できないと若い方も入職してくれませんし、現状では多くの業者が過去にない苦労をしていると思います。
先週は久しぶりに京都に行きましたが、ものすごい観光客、それも外国人が多くてびっくりしました。日曜は長男の野球の応援にも行き残念ながら試合には負けましたが、15年前まで住んでいた明石に、懐かしさと初心を思い出すのに良かったです。
昨日は支部や組合の地元の業界関連団体の決算理事会があり久しぶりに役員のみなさんと懇親会がありました。厳しい受注環境の中ですが、汗をかき地域を担う業者が安定して事業を継続していけるような環境がこれまで以上に必要になってきます。